『天草の道路事情と牛深ハイヤ大橋』
久し振りに天草へ出向いた。10年ほど前、パールラインの天草五橋や松島道路の橋梁、牛深ハイヤ大橋等の写真撮影に来たことがある。今回は、三角から天草諸島に入った途端、渋滞が始まった。イベント情報を良くチェックしなかったのが最大の不覚であるが、ノロノロとなかなか進まない。天草の道路は確か一本の縦貫国道しか無かった事を思い浮かべた。土曜日の夕方だった事もあり、地元車と旅行者の車が入れ混じって渋滞するのだろう思った。2時間遅れでホテル到着した。フロントに遅れた侘びをいうと、今日は、天草を上げての花火大会が本渡市で開催されるとの事。ようやく大渋滞の原因が解かった。地元スタッフに聞いてみる。天草は道路が一本だから「土日は普通でも渋滞している。」という。国道226号しか列島移動の手段が無いのが最大の原因だ。松島付近には県の有料道路があるが、天草全体には至ってない。特にイベントがあれば地元の車と観光客の車があいまって一層混雑し、にっちもさっちもいかなる。地元住民も困り顔である。
昨年7月、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産として登録された。それに伴って観光客が増えているとも聞いた。人も車も増えているのである。渋滞の現状を考える時、松島道路に繋がる観光道路の建設も考えられる。そして、車の周遊性を考えるとき、牛深と長島を結ぶ海峡大橋の構想も出て久しいが、莫大な費用が必要であり、実現にはまだまだ時間がかかりそうだ。
帰りは牛深港から長島の蔵之元港に到るフェリーに乗船することにした。乗船待ちの時間を考えていたが、思ったより乗船車両は少なく、すんなり乗り込んだ。乗船率30%程度である。出港して真正面からハイヤ大橋を眺める。車道と歩道を合わせると幅員16mというが、繊細でしなやかさを感じる。また、風による振動を抑えるためのフラップ(風除板)がデザインに昇華された、いつ見ても素晴らしい橋だ。(勉)
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