『隣のビル工事が楽しい』
新年早々、ビル新築の案内を隣のK氏が持参された。3月頃着工し、来年の春には完成予定とのことだ。3月に入ると旧ビル解体工事が始まった。当初は解体に伴う騒音・振動に悩まされたが、基礎工事に入ると騒音・振動は少なくなった。近隣に配慮した工法となっているらしい。
杭施工時になると興味が沸き、3階の踊場の窓からトイレ休憩のたびに見学するようになった。現場を真下に見ることになるので、全体を俯瞰できる。杭工事でまずビックリしたのは、広さの割に施工機械の多さである。大型の杭打機、大型のクレーン車、モルタル撹拌機、小型バックホウそれに既製杭仮置きヤードである。ほとんど満杯状態。どうして杭の施工ができるのかと思うほどだ。しかし、工事は要領良く進む。時々見学していると、掘った杭穴に、杭を入れたり出したりしているのに気づく。じっと観察していると、この穴で3本の杭を継いで溶接し、一本の杭にしている。そして、所定の位置に杭を設置するという手順である。杭を施工しながらの溶接は煩雑になり難しいのだろう。
また、建築と土木では、杭頭鉄筋の処理が違うことに気がつく。土木の杭頭部はかなりガッチリと配筋するのが一般的であるが、建築の場合、杭頭部に埋設してある鉄板に鉄筋を圧接するのであるが、その圧接の時間は3秒程度でほとんど瞬間的な技である。
建築と土木の違いは、地震時の水平力の取り方の問題だろうと独り言。
次の工程表がポストに入れてあった。鋼矢板の打込みが始まるようだ。騒音・振動が悩ましいが、鋼矢板の打込みがまた楽しみだ。また、トイレタイムが増えそうだ。(勉)
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