「私の松茸は」
紅葉の頃、糸魚川沿いにのんびりと列車旅行をした。鹿児島では、お目にかかれないような全山紅葉や、みごとな黄葉に歓声の連続だった。汽車の中で出会った大きな籠を背負ったお爺さんが、そんなに紅葉が珍しいならもっといいものを、と籠の中からプレゼントしてくれたのが松茸だった。周囲の乗客の羨望のまなざしの中、かなり大きいのを3本も頂いた。その夜、年配の知人宅に宿泊。食事を楽しみにしていたら、あれは毒茸かもしれないから捨てました。
最近毒茸の中毒をよく聞く。私の幻の松茸は、いったい何者だったのかしら。(由)