2011年11月14日 (月)

「迎えることば」

北陸からおたより。「かたかったけのぉ まぁ ねまんねのぉ」の文字が目に飛び込んできた。翻訳を試みてみる。「硬かったでしょう。だから腐らないの」。鹿児島では「腐る」ことを「ねまる」と言うし・・・。はずれ。お客様を迎える嬉しい心、「元気やった?まぁ少しすわっていきなさいね」の福井の方言。「かたい」は頑丈なイメージで納得。「ねまる」が何故「座る」?ちょっと辞書にたよってみる。びっくり。2番目にちゃんと載っている。腐れるは5番目だ。古語が今でも話されているのはすばらしいこと。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ

2011年11月 7日 (月)

「お年頃のぱらそる」

1年中ぱらそるが必要な時代になってきた。お陽様が大好きな私は、色黒である。みかねた友人達が、素肌は危険だからと日焼け止めクリームを薦める。日焼けすると元に戻らないお年頃でもある。愛用のぱらそるを頻繁に活躍させた。薄い二重張りの晴雨兼用。結果、ぱらそるのストッパーがおかしくなってきた。丁寧にやさしくゆっくりと細やかに心遣いをして開いたり閉じたりをしないと動かない。俊敏な動きがとれないぱらそるの高齢化、大切な友達なのにいつまでおつきあいできるだろうか。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ

2011年11月 2日 (水)

「霜月の銀杏」

 通勤途上の繁華街にある天神様。大きなイチョウの木に守られている。秋になると、あたり一面にめぐみのプレゼント、銀杏で覆いつくされる。15千年前のジュラ紀の恐竜の好物だったというが、その血が流れているのか、わくわくしてくる。ほろ苦くてほんのり甘い。銀杏中毒ならぬ銀杏大好き中毒だ。翡翠の輝きを想うだけで幸せきぶん。でも皆にとっては悪臭の故に公害。大きな袋でいくつも塵置き場に捨てられていた。早朝に頂戴して引きずって出勤するには重たすぎるし、皆からの総すかんは目に見えている。塵といえども窃盗になるとか・・・もう、そろそろ終りです。天神様、戴いてよろしいでしょう?

     日本環境技術コンサルタントのホームページ

2011年10月20日 (木)

「わくわくの収穫」

かつて恩師と共に、あちこちと田舎に散歩に行った。今の時季は自然の恵みがたっぷりと準備されていた。銀杏、山葡萄、むべ、そして楚々とした秋の草花達。私の田舎に行った折、母も傘を持って参加。使用目的は零余子(むかご)用。逆さに持ち、蔓をひっぱり揺らす。あっというまに沢山の収穫。一番はしゃいでいたのは、子供に返った恩師と母。ところが、喜んで齧った恩師の苦いとの声。何故?ニガガシュウが紛れ込んでいた。丸いハート形の葉、ぶつぶつのいびつな零余子。山芋仲間の鬼っ子だ。食べられない。本物を塩茹でとバター炒めでお口直し。秋の夜長のお酒にぴったりと恩師がにっこり。今でも零余子をみるとあの笑顔を思いだす。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ

2011年10月19日 (水)

「神無月のアサガオ」

 涼しくなってきて俄然元気になった感のある京生まれの「マルバアサガオ」。連日たくさんの花をつけだした。今年の夏は息も絶え絶えだった。ところが、かすかな秋の兆しをキャッチするや否や大きなハート丸葉が逞しく繁り始めた。今や、西洋紅の可愛い小輪が花盛り。在来種のあさがおと異なり受粉のお世話もいらず、種子がしっかりと垂れ下がっている。熱帯アメリカ原産というのに、暑さに弱くなったのかな。江戸時代に渡来というけれども、いったいどのようにしてやってきたのでしょうか・・・(由)

2009年12月 4日 (金)

「わたしの冬香り」

花梨に初めて出会ったのは、東北に旅したときだった。冬が近づいている気配を濃く感じる季節に、ほのかに漂ってきたやわらかく甘い香り。どんなにか美味しい果物かと、わくわくしながらの問いに、にっこりと、香りのご馳走との答えだった。めげずにちょっと齧ってもみた。おてあげ。今、季節の到来を教えてくれる黄金果は、毎年たくさんの実をつけて、忙しい時季に気持をゆったりと穏やかにして楽しませてくれる。隣国では、たくさんの効用から花梨百益と呼んでいるという。アロマに美容に咳止めにジャムにお酒に・・・残りは95・・・(由)

日本環境技術コンサルタントのホームぺージ

2009年11月28日 (土)

「喜びの宝石菓」

なかなか手に入らないお洒落な金平糖を送ってくれるのは京都の甥。アルバイト学生ながら季節毎の味を届けてくれる。蜜をかけて乾かしていくという単純作業を2週間ほどの手間をかけて本家のヨーロッパを遥かに越えた日本の菓子職人の匠の技、斬新な試みの賜物。冷たくてやがてほんのりと甘い自然の味は美味しい飲み物とゆったりと楽しむ。金平糖に感動し、心満たされる思いになるのは、それを通して伝わる創る人の思い、そしてなによりも贈ってくれる甥の気持。あれ、そういえば甘党なのかしら・・・(由)

日本環境技術コンサルタントのホームぺージ

2009年11月20日 (金)

「勇気いえ無知」

スペインを旅したときのできごと。夜、散歩からの帰り途、街外れの丘の上にお城らしきものが見えているのに気づいた。ちょっと足を延ばして行ってみる気になった。人家を離れた暗がりのなかに石造りの要塞のような建物が建っていた。もちろん門は堅く閉ざされている。門の横に名刺大程の四角な窓があった。ちょっと覗いてみたら暗闇の中にこちらを見ている目と会ってしまった。そそくさと立ち去り、翌朝ホテルで聞いてみたら、あそこは、刑務所ですって。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームぺージ

2009年11月 5日 (木)

「やさしい月」

おはら祭りに相応しい、文化の日の見事な満月。そして今日は立待月。日が暮れてくると無意識のうちに月を探している。月と共に暮していた時代が長かった名残だろうか。月の出を待ちくたびれて座して待つ居待月、床に入って待つ臥待月、夜も更ける頃の更待月・・・。いにしえ人の想いがこもった月の名前を口にするだけでも自然に還り、心が和む。晩秋の月はほっこりとしている。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームぺージ

2009年10月27日 (火)

「もしかして外国」

熟年の知人夫妻は鹿児島生まれ&育ちのご主人と山形生まれ&育ちの奥様である。

それぞれのお母様も暖かい鹿児島で一緒に暮している。おばあちゃまお二人の根っからの鹿児島弁とこれまた昔ながらの山形弁の会話が非常におもしろいという。傍で聞いているものには全然理解できないが、何故か二人は意思疎通がみられ、ともに行動をして大の仲良しという。かつて、帰省した折、久しぶりの鹿児島弁のアクセントに、よその国に迷い込んだような錯覚を覚えたことがあったのを思い出しました。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームぺージ