「にっこりと日本語で」
昔、北京飯店に泊まったときのこと。翌朝は出発が早い。広々とした部屋でみごとな家具調度品に囲まれて眠りについた。何時だろうかと眼が覚めた。部屋に時計がない。私の時計は日本時間。フロントに行こうと部屋を出て吃驚した。中央階段の大時計の前に衛兵が2人、銃を持って立っている。昼間、信号無視の猛スピードのバスから見かけた道路端の筵掛けの家々と自転車の洪水が一瞬頭をよぎった。ことばはわからないけれども、とにかく会釈。精一杯のにっこりを共通語に何時でしょうか。早朝2時だった。自由に歩くことも写真撮影もままならなかった時代のこと。今年はオリンピックが開催されたんですね・・・(由)