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2018年11月22日 (木)

『甑島の思いで』

 昭和30年ごろ、まだ幼い私は父の仕事に同行して下甑島の長浜に行った事がある。当時の長浜は、船の着岸する港がなかった。沖に停泊した本船から垂らした格子状の縄梯子を使って、下に待機するボートに乗り移った。船員さんの操る手漕ぎボートで、浜の浅瀬まで運んでくれた。そして、靴を脱いで海に浸かった船員さんにダッコされて上陸さした。まるで海賊船の世界のようでワクワクしたのを思い出す。 以来、半世紀を経た現在、甑島縦貫道が整備中である。上甑島と中甑島は甑大明神橋で結ばれ、現在は、中甑島と下甑島を結ぶ藺牟田瀬戸架橋の工事が佳境に入っている。海上工事に手間取り完成は2020年に延びた。完成の暁には一つの甑島となり、経済・観光など地域にもたらす効果は大きい。完成したら海上の長大橋を渡り長浜に行き、かつて上陸した場所で、今は亡き父の思いに浸りたい。(勉)

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