« 2008年9月 | メイン | 2008年11月 »

2008年10月

2008年10月 6日 (月)

「のどかな頃」

小さい頃、よく空を眺めていた。いろいろな雲が楽しくて時のたつのを忘れた。たくさんのお年寄達に囲まれて育ち、雲の話もよくしてもらった。今の時季であれば空高くに鰯雲。鰯雲がでると鰯が豊漁で海面が盛り上がり真っ黒になるくらいだったといわれた。食用だけではなく、肥料にしたり薬の原料にもすると教わった。のどかな時を過ごした。

私の大好きな鰯は、紫式部も好み短歌にも詠んでいるとか。今、庶民の味方の鰯は、なかなか獲れないと聞く。最近、鰯雲に出会ったかな・・・(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ

2008年10月 3日 (金)

「年齢は問わない?」

今日は登山の日。登山とは程遠い散歩感覚の山歩きが大好きだ。植物と遊んだり、景色に見とれたり、お茶を楽しんだり。頂上到達の喜びもあるけれども、その行程を大いに楽しむほうである。その私が、日本アルプスの剱岳に登ったことがある。城山が10個重なったぐらいのものだ、といわれてその気になって参加した。到着して、空気の美味しさ、心地よさ、お花畑に感動しているうちはよかった。山の大きく高いこと。歩いても歩いても、登っても登っても、私は蟻だ、大自然のなかの本当に小さい小さい存在だ、というのを実感させられた。なんとか登れたのは恩師と仲間たちのお陰に他ならない。

60歳にして日本アルプスの旅を始めた恩師は、その時、何歳だったのだろうか。以後、アルプスにはご縁がないが、やみつきになった友人は、日本に飽き足らず毎年外国にまで足をのばしている。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ

2008年10月 2日 (木)

「ぬれた新聞紙」

母が田舎で可愛い野菜作りをしていた頃、ぬれた新聞紙に包んで朝採れの野菜を送ってくれていた。一番上には必ず自宅に咲いている花がのっていた。毛虫やかたつむりやなめくじがおまけにくっついてくることもあった。なにがはいっているのか、あけるのが楽しみだった。おもいもよらないものが、おもいもよらない方法で入っていることもあった。朝の早い母は、朝食に餃子や厚揚げやお煮しめをつくる。それがお皿に乗っていたり、野草の青汁を煮詰めてどろりとさせたものがグラスに入ったままでやってきたりしていた。

野菜の届いた日は忙しくなった。無農薬で、てまひまかけて作ってくれたことに感謝しながら、洗ったり、ゆでたり、煮たりと保存処理に私もてまひまかけた。

ぬれた新聞紙の楽しみの時だった。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ

2008年10月 1日 (水)

「にこやか散歩」

心から尊敬をしていた、とても謙虚な、少年の心の持ち主、そしていつも友達感覚でおつきあいをしてくださった恩師が散歩が大好きだった。よくあちこちとお供をした。にこやかに楽しみながら沢山のことを教えていただいた。散歩が旅にかわることもあったけれども、散歩みたいな旅だった。

ご贔屓の本に散歩人生の話が書かれていた。全速力で、まっすぐ目的地をめざすのではなく、気ままに歩く。休んだり、後ろに戻ったり、ひとつも力をいれず散歩気分で人生をゆく。直感、人やもの、こととの出会いを大切にする。新しい発見、感動、そして元気を生み出す。つまずくことはあっても転ばないから、大きな怪我をすることなく歩いていける。

恩師は今も、広い宇宙を散歩して、散歩気分の人生を歩いていらっしゃることだろう。(由)

日本環境技術コンサルタントのホームページ