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2009年2月

2009年2月27日 (金)

「想うだけで」

 

春の気配を肌で感じて、春眠暁を覚えずの頃となると決まって「いづう」の鯖寿司を食べたくなる。鯖は、青く輝く姿が太陽を象徴するとして信仰の対象になったこともあるという。京都ではその名残で祭などの「晴れ」の日に鯖寿司をつくると聞く。昆布締めは、薄くて柔らかいのは昆布ごと食べて、厚いのはむいて食べるというけれど、昆布ごといただくのが私流。ちょっと酸味が利いたねっとりした厚い昆布と鯖のくみあわせは絶品。冬を卒業して春を実感するお気に入りの味。今年は鹿児島で求めることができるかな・・・(由)

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2009年2月24日 (火)

「笑みがこぼれそう」

沈丁花のブーケが微笑んでいます。強烈な芳香。父が好んだ香りです。我が家に沈丁花、金木犀と香りのある樹を抱えてきたのは父でした。土を触るのは好まなかったのに、いそいそと自分で植えていました。寡黙で花のことなど少しも話題にしたことがなかったのにうれしそうでした。原産地は中国南部で、ヒマラヤ山麓には原種の群落があり、美しい青色の紙を漉き、経典にしたという。大隅の山中で自生しているのに出会ったことがあった。果実は有毒というのに、遠い異国から渡り鳥に連れられてやってきたものだろうか。(由)

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2009年2月20日 (金)

「うれしいこと、ちょっと」

父が他界して母が我家の長老になった時、ちょっと変えたことがある。お正月のお年玉である。母より目下の皆に、ささやかな福重ねの気持として公平に贈ることにした。いつもあげる人達も微笑み程度のお年玉をもらう人になる。気にならない程度の額なので、遠慮なくありがたく頂戴して、意外と重宝している。

不意の出来事用にお年玉袋ごとバッグに忍ばせている。財布を忘れたり、空っぽだったりした時に活躍してくれる。時折出番があり、救われることがある。使ったら、又同じ額に戻して、無事年末になったら感謝の基金箱へ入れる。同じような活用人もいるようだ。(由)

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2009年2月17日 (火)

「いつものところで」

大のご贔屓だった中華料理店。造園家志望で南米に行くはずが鹿児島でお店を始めることになったと聞いた。芸術に造詣が深く、良寛様が好きで、書に南画に写真にといつも素敵な感性を披露していた。もちろん、温かい心のこもった、旬の素材を生かした独創的な料理の数々は絶品で、いつも体も心も元気にしてくれた。でも、人生の残り時間を自分の時間に使いたいと料理稼業を卒業してしまった。いつものところでお食事を、といえるようなお店にこれからめぐり会えるだろうか。どんなに美味しくても商いの料理は時々よ、のことばをプレゼントしてもらったけれども。(由)

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2009年2月14日 (土)

「ゆくさ おさいじゃした」

湯豆腐「ごん兵衛」のおかみさんが、2月6日に急逝されたと新聞のコラムに載った。2日前に近くを通りながらも立ち寄れなかった事が、今となっては悔やまれる。取り敢えず店に駆けつけてみると、シャッターは閉じられ当分休業のお知らせ。信じられないけれども、本当だと現実に戻る。自宅で一人寂しく祭る。

おかみさん、旅立たれて一週間が経ちました。旅の途中のそば屋で好きだったそばを食べていますか?お母さんと愛犬ゴンの待つ処で、また、湯豆腐屋を始めますか?「ゆくさ おさいじゃした。」(ようこそ いらっしゃいました。)と楽しく語らった日々を有難う。さようなら。(丑年の勉)

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2009年2月13日 (金)

「あらあらかしこ」

中学生の頃走り読みしたトルストイ全集。暗く重たいイメージが残った。「アンナ・カレーニナ」の舞台に行く機会があった。すっととけ込んで一体感を感じる舞台、観客であることを痛感させる舞台、走り読みならぬ走り観賞をしながら意識は別世界の舞台などなど、どれも楽しい。演劇ファンにとっては、邪道かもしれないけれども。

「アンナ・カレーニナ」のあらすじだけは記憶にあり、テンポの速い舞台はおもしろいと感じたけれども「名作」を深く理解するには原作の熟読が必要だったようだ。異なる世界のできごとに思えたのは私と波長が異なった故かしら。(由)

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2009年2月11日 (水)

「ん~と感動」

小さい頃から憧れの地は、横浜と神戸だった。開かれた街のイメージがあった。縁あって、神戸で仕事をすることになった。神戸でも高級住宅地の阪急御影に会社があった。すぐお隣に朝日新聞社の村山社長のうっそうとした緑に囲まれた大邸宅、小磯良平画伯のアトリエ、時折園遊会が開かれる、映画にでてくるようなイギリス式庭園のあるお屋敷などが並んでいた。散策できる街並、神戸っ子の先取性、そして味覚には鹿児島にはなかったものがあった。異国の人が持ち込んだ本物に触れる度に感動した。神戸から与えられた贈りものは、沢山の文化を感じることだった。

味覚の文化といえば、鹿児島でもあらゆるものが揃ってきたけれども、今でも神戸のフロインドリーブのパンが最高。(由)

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2009年2月10日 (火)

「をりふしの・・・」

いつも元気に笑顔で出迎えてくれた人が、突然、春に旅立ってしまった。お蕎麦、自然薯たっぷりの田舎蕎麦が大好きでしたね。田舎に美味しいところがあると聞いて、ひとりで日曜日に2時間近くもバスにゆられて出かけて行ったのですよね。終点でお店までの距離を訊ねたら、「すぐそこだ」と教えられ、人通りのない田舎道を歩いても歩いてもたどり着けなかったのですよね。やっと出会った人に、又訊ねると「すぐそこだ。」と言われ、1時間以上も歩いて到着したのですよね。そこのお蕎麦の美味しかったこと。いっきに3杯も食べたのですよね。しみじみと田舎の「すぐそこ」は遠いと悟ったと話してくれましたね。

お客様あっての自分の時間から開放されましたね。ゆっくりと自分の時間を楽しめますね。最近お伺いすることがなかったのが本当に本当に残念でした。(由)

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2009年2月 5日 (木)

「ろうのような」

早春の寒気の中、清潔感のある甘い香りを楽しませてくれた天然のアロマテラピー、蝋梅が終りです。我が家の蝋燭は、昔、はるばると島根の大根島からやってきました。もんぺ姿のよく似合う人が、花卉栽培で有名な大根島から背中にしょって行商にやってきたのです。まだお目にかかったことのない蝋のような黄色い芳香のある花に憧れて1m程の木を購入しました。見知らぬ土地でも逞しく育ち、初春一番の花と香りのプレゼントをくれます。実生は小鳥のお腹を通さないと難しいと聞きました。小鳥さん、実をつけたら食事にきてくださいね。(由)

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2009年2月 4日 (水)

「わたし、食べてしまいました。」

今日は立春。言葉にだすだけでわくわくとした春気分になってくるから不思議だ。

ウォーキング通勤中、例年、節分の翌日道路に散らばっている大豆や落花生に1軒しかお目にかからなかった。

こういう私も、会社で豆撒き、神社で星祭のお祓いを頂戴してすっかり節分終了気分になってしまい、自宅の豆撒きを忘れて食べてしまったのを思い出した。私の好物なのです。皆も美味しさに目覚めたのかもしれない。鬼さん、お腹がすいたことでしょう。「泣いた赤鬼」を思い出してしまいました。(由)

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